三段傘の手直し

新品の三段傘の手直しの依頼がありました。

ボクが製作した三段傘の手直しではなかったので
気持ちのよい仕事だったといえないものでしたが
こういった仕上がりだと返品やクレームになるということや
初めて見るような製作方法を知ることができて勉強になりました。

先方から

「新品を購入して確認せずに保管していていました。
 今度の舞台で使うので開封して確認をしたんですけど
 これでは舞台で使えないので使えるようにしてください」

という依頼だったのですが
先方の主張する依頼の話はボクには関係のない話で
三段傘を購入した販売店に相談する事をすすめたのですが
購入した販売店とは取引をやめたらしく
しかも数ヶ月前に購入しているということで先方はとても困っている様子でした。

届いた三段傘を点検してみると
手直しをしたくない部類に入る舞踊傘で数カ所の手直しが必要。
手直しをすると別の箇所の手直しをしなくちゃいけなかったりと

「手間」

のかかる作業で悩みましたが数カ所の手直しが無事に終わりました。

しかし、新品の舞踊傘の手直しの依頼ってどうなんでしょう?

誰がどこの材料でどのように製作したのかわからない三段傘だったのですが
ちょっと考えてみました。

もしかすると100歳くらいの手先のおぼつかない高齢者の方が製作したかもしれませんし
もしかすると和傘の製作がはじめての方で一生懸命に製作したかもしれません。

もしかすると和傘の製作作業が面倒くさくて
和傘の形になっていて売れればいいやと思っている方が製作してたかもしれませんし

もしかすると衰退している和傘の世界なんて面倒くさくてやってられるか!!
海外から仕入れて売った方がいいやと手を抜いて製作したかもしれません。

考えてもボクにはわからない事ばかりの新品の三段傘でしたが
ボクの目の前にある三段傘が使えないと困る演技者と観客者の方々が存在することだけは
ボクでも理解することができます。

あと理解できることは
目の前にある舞踊傘の三段傘は新品で購入したにもかかわらず
世の中から手直しが求められているということ。

和傘の世界では新しく製作された舞踊傘の手直しの依頼はあるのでしょうか?

1回や2回の事例ならまだ余地はあると思います。

が、こういった事例がボクのところで何件が続いていて
そういった事例が続いているということを考えると
ボクはとても残念な気持ちになります。

無事に手直しも終わり
納品が終わって先方から連絡もあり
舞台公演に間に合ったのでよかったのですが
真綿で首を絞められているような目に見えないスピードで
徐々に衰退している和傘の世界を考えるとボクはどうしていいのかわかりません。

2006_~35

A photograph is taken by iPhone.

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