演目「手習子」で使われる舞踊傘を納品しました。
舞台では子供がつかうようなので小さい舞踊傘を寸法違いで2種類製作。
製作依頼から納品までの日数が少なく製作工程をパソコンのカレンダーで管理しながらの製作だったのですが予備日が3日・・・・・・・
あっという間に予備日がなくなり全くの余裕のない日々の作業だったので精神的に疲れました。
作業の途中でパッと見た感じでは分からない程度ですが見本の傘と微妙に違う様子になり先方に相談の連絡。椿や梅の花の絵入れは看板屋さんに外注でお願いしたのですが看板屋さんも絵の仕上がりが見本の傘とは微妙に違う様子に心配の様子。
心配する看板屋さんには
「先方にちゃんと説明しておきます。精一杯作業をしていただいたので大丈夫です」
と伝えました。
看板屋さんとは長い付き合いなのでどんな仕事をしているのかは知っていますし安心して依頼ができる看板屋さんです。万が一先方よりクレームが発生した時には全ての責任を背負う気持ちでした。
見本とは様子が少し違う感じの仕上がりは先方に確認していたので安心して作業を進めることができましたが納品は担当の方のご自宅へ発送という納品期日ギリギリでの納品でした。
納品後に先方へ確認の連絡をすると
「昨日のリハーサルは問題なく傘をつかいましたよ」
というお言葉をいただき看板屋さんに伝えると安心した様子。
安心できてよかった。
現時点で精一杯で製作した舞踊傘が納品できましたので後悔はありませんが、お客さんにとって出来上がったモノが全てです。
出来上がった目の前のモノが苦労したからといって思い入れがあってもクオリティーが良くなるわけでもありませんし気持ちや思いは空気としてお客さんに伝わるかもしれませんが自分の感情に溺れてはプロではありません。
これ以上のことはできないので、これ以上に出来の良い傘は次に製作する傘だと思います。
All photograph is taken by Sony DSC-RX100.