つまおれ傘の修理と張替(3尺5寸70軒と3尺60軒)

つまおれ傘の張替が無事に終わり納品しました。

正式名称は「儀典用端折長柄傘」というそうです。

まずは3尺5寸70軒のつまおれ傘の修理と張替について。

愛知で製造されたとても大きなつまおれ傘のでした。

とても大きなロクロや傘骨で木柄も特徴的で珍しく
仕上がりもとてもきれいなつまおれ傘でした。

今回の修理内容。

親骨(外側の傘骨)のつまおれの骨折が9ヶ所。
小骨(内側の傘骨)の折れかけが2ヶ所。
天ロクロと手元ロクロの目欠がそれぞれ1ヶ所ずつ。

つまおれの骨折は新たにつまおれを製作して継ぎ直して
小骨(内側の傘骨)は和紙で補強しました。

ロクロの目欠については
目落ちした箇所をエゴノキで継いで和紙で補修。

木柄と継柄は漆の大きな剥離もなかったので現状のままアルコールで磨き上げ
真鍮製の部品については研磨剤で磨き上げて新品同様に。
藤については新たに巻き直しました。

和紙は厚手の和紙で張替。

和紙を防水油で防水加工をして
傘の補強と装飾を絹糸で施し
布製の傘袋にいれて納品。

つまおれ傘は天満宮の神幸祭でつかわれるそうで
壊れて破れていた
つまおれ傘が新品同様になり
宮司さんはとても喜んでくれ神前へ納めていただきました。

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次は3尺60軒のつまおれ傘の修理と張替について。

40年前くらいに製作されたつまおれ傘で
京都か岐阜で製造されたつまおれ傘でした。

今回の修理内容。

つまおれの骨折4ヶ所。
小骨(内側の傘骨)の補修23ヶ所。

つまおれの骨折は前述した3尺5寸のつまおれ傘と同様に
つまおれを新たに製作して継ぎました。

小骨(内側の傘骨)については交換を考えましたが
骨折しているような状態ではなく目欠でしたので
和紙で補修しました。

ロクロや木柄、継柄は漆の大きな剥離や破損が見られなかったので
アルコールで拭きあげて仕上げました。

藤は切れていたので新たに藤を巻き直し
真鍮や銅製の部品については研磨剤で研磨したので新品同様になりました。

和紙は厚手の和紙で張替。

和紙を防水油で防水加工をして
傘の補強と装飾を絹糸で施し
布製の傘袋にいれて納品。

このつまおれ傘は野点の席でつかわれるそうです。

納品に行ってきたのですが
学校の生徒が製作したお茶碗でお抹茶がいただけるそうで
お抹茶をいただいた後はつかったお茶碗もいただける
というお茶席に使われるということでした。

学校で行われるお茶席が終わってからも
このつまおれ傘は先生の自宅でのお茶席で使っていただけるそうです。

こちらの話も嬉しいかぎりです。

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今回のエントリーでは作業内容についての写真を公開していませんが
こちらのエントリーでつまおれ傘の修理と張替の作業工程の写真を公開しています。

傘屋 崇山 Kasaya Souzan では他店購入分の修理、張替は受付していません。
和傘の修理や張替等の相談はまずは購入された販売店へご相談ください。

購入した傘屋さんが廃業されていたり
思い入れのある和傘についてはお話をお聞きした後に
傘を見せていただき、診断した後に
見積もりを提案させていただき、修理や張替の受付をしています。

お問い合わせはこちらからどうぞ。

All photograph is taken by Sony DSC-RX100.

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材料の事と和傘の世界をちょっとだけ。

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和傘製作のときに使うタピオカ糊です。

タピオカ粉と水を鍋で煮てよく混ぜると出来上がり。
水飴くらいの硬さだったり重湯くらいの硬さでつかったりします。
タピオカ糊は使う箇所によって柿渋や水で希釈します。

いい雰囲気の写真ですがコンパクトデジタルカメラで撮影して
Apple社から配信された OS X  Yosemite 10.10.3 に付属されていた
写真というアプリケーションで写真を加工しました。

次は和傘の世界の事。

最近はあれもこれもそれもと注文や依頼があり

頭の中の整理をするのが大変です。

「番傘 蛇の目傘 日傘 舞踊傘 大傘」

と和傘は多種多様で様々な種類や大きさがあります。
写真はサイトで紹介していますのでよかったら見てね。

それぞれの和傘にはそれぞれの材料や技術と少しの知識が必要です。
一番効率よく量産できるのは
たくさんの人で少しの種類の傘を製作すると技術と生産量があがります。

ひと昔前の和傘の世界の話ですね。

ボクは決まった種類の傘を製作しているというより
さまざまな種類のいろんな寸法の傘を製作していて
材料確保がとても厳しく量産できていない状態です。

決まった種類の傘を量産すると他の種類の傘の製作が困難な状態になり
さまざまな種類の傘を製作すると和傘は量産できないのです。

現在、和傘の世界は材料屋さんを含めた和傘製作に関わる人が過去に比べて圧倒的に少ないのです。

和傘の世界が20年後には存在するのでしょうか?
一人ですべての種類の傘を量産できる人は日本にいるのでしょうか?

誰か知っている人がいたら教えてください。
時間の経過と共に先が細くなっていく和傘の世界。

ボクはまだ世の中に求められているので和傘を製作しています。

A photograph is taken by Camera Sony DSC-RX100

三尺大傘差しかけ傘

4本の三尺大傘の納品が無事に終わりました。

10本の三尺大傘の納品予定なのですが
今回は納期が決まった4本を納品しました。
残りの6本は今秋くらいの納品の予定。

先方から

「バッチリです
 丁寧な仕事がわかります
 残りの6本の傘もよろしくお願いします」

とメールをもらいほっとしました。

やったぜ。

それでは三尺大傘の詳細を説明しますね。

轆轤(ロクロ)の目数が60軒あり傘骨の長さは三尺あって
持ち手は木柄の継柄になっている大きな傘です。

大きな和傘といえば野点傘を思い出しますが
野点傘は親骨(外側の傘骨)がツマオレ(端折れ・爪折れ)になっていて
子骨(内側の傘骨)は少し内側に矯めてあります。

今回の三尺大傘はツマオレになっていない傘骨がまっすぐの大傘で
神事に使われるそうです。

どんな風につかうんだろうなぁ〜

見てみたいです。

さて本題にいきます。

まずは見本の傘。
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見本の傘はツマオレになっているのですが
今回の三尺大傘は傘骨がまっすぐなのです。

ツマオレ傘と同じ長さの子骨を使って大傘を製作すると
子骨(内側の傘骨)が矯めてあるの子骨とまっすぐの子骨では
矯めてある小骨よりまっすぐの子骨の方が長くなるので
轆轤(ロクロ)の位置が同じだと和紙の張り具合が変わってくるのです。

木柄のハジキ(留め具)の位置が決まっているので
子骨がまっすぐだと五分(15㎜)くらいロクロの位置が上がることになり
このまま製作すると完成した傘は
見本の傘とは和紙の張り具合が変わってくるのです。

子骨の長さで和紙の張り具合が変わることを随分と悩み
製作工程と完成イメージに苦労しました。

何も考えずに作業を進めると
傘に和紙を張ったあと傘が開かなかったり
和紙が破れたり糊が剥離する可能性が高いのです。

4本の傘の和紙を張った後に傘が開かないことを想像すると
納期や予算の問題もあり失敗してやり直すという選択できないために
作業が進めることができませんでした。

しかし、じっと見ているだけでは何も変わりません。
熟考してさらに再考して作業開始。

今回は自分の持ってる知識と技術の全てを絞り出しての作業になりました。

それでは作業を公開しますね。

ダンドリが終わった傘骨と木柄に傘骨を綿糸で組み立てます。
「ツナギ」
という工程です。
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それから軒(傘の外側)に和紙を張っていきます。
軒紙が張ってあるとわからないのですが
軒糸は二本にしました。
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次は傘屋さんらしい作業の「張り」という工程です。
厚手の二・三判の手漉き和紙を張っていきます。
継張り(段張り)という方法で和紙を張るとゆとりをつくることができるのですが
見本は一枚の大きな和紙を張ってあるので一枚張りで作業しました。
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前述したように和紙を張ったあとに傘が開かないという
最悪の状況を避けるために
今回は一枚張りで和紙にゆとりをもたせて張りました。
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わかるかな?

和傘に和紙を張るという作業は

・手元紙
・軒紙
・平紙(胴紙)
・天井紙

という工程があるのですが
手漉き和紙の特性を利用して張っていきます。

魚の鯛で例えて言うと
鯛は身は刺身で食べても塩焼きでも美味しいし
残った分はあら炊きで食べても美味しいですね。
あと皮を炭火でカリッと焼いても美味しいよね。

そんな感じで和紙もいろいろな使い方をします。
和紙の使い方はまたの機会に紹介しますね。

天井紙を張る作業の写真はありません・・・・・・

「張り」の作業が終わった傘は
張った和紙をたたんで次の工程のシタゴシラエをして
和紙のケバ立ちを直す工程が終わると頭ロクロの形を整えます。

傘の種類によっては油拭きや天日干し
それから漆かけという作業に進むのですが
今回は紙仕上の無地いうことなのでこんな感じになります。

先方との打ち合わせで
和紙は無地で白色の傘ということを強調されてあったので
傘骨と頭ロクロを白塗りで仕上げました。
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それから「糸飾り」という工程です。
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「かがり」とか「糸かがり」とも呼ばれています。
下轆轤(手元轆轤)のほうから作業を進めます。

ボクの場合は約10メートルの長さの糸を何本が繋いて作業を進めていきます。
一番最後に結んだ糸をほどいていくと
一本の糸になるのですが全長は80〜90メートルくらいじゃないでしょうか。

よく考えてみるとすごいですね。

継柄は藤を巻いて真鍮製の継ぎ手と石突を取り付けます。
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傘に取り付ける継柄の真鍮パイプの中に雄ネジ
傘の方に雌ネジがが仕込んであります。
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石突は自作しました。
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継柄を取り付けて
次に納品予定の舞踊傘手習子という傘の見本と並べてみました。
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こんな感じで作業終了です。
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先方とお会いして打ち合わせから考えると
納品まで約3ヶ月ほどお待たせしました。

納品した大傘は
いつになるのかはわかりませんが
破れちゃったり壊れたりして修理して張替える可能性がありますし
壊れたときはもしかすると捨てられるかもしれません。

この三尺大傘を修理して張替えるときは
ボクのところにやってくるという確約はありませんし
その時はボクが死んじゃってこの世にいないかもしれません。

張替えるときにしかわからない場所に
今回の三尺大傘製作で悩んだ和紙の張り方を書いておきました。

もちろんボクの名前は書いてませんよ。
この傘を修理して張替えをする時にボクの名前は必要ないと思うので。

この傘を修理して張替えをする人がどんな事を感じるのか楽しみです。

All photograph is taken by Camera Sony DSC-RX100

お寿司と鰻と今日の事。

大阪に出張に行ってきました。

飲食店の店舗の改装のお手伝いだったのですが
「日本一きれいに現場を掃除する」
という目標で行ってきました。

と、いうのも何年か前にボクの作業場を見て

「作業場が汚かったらきれいに仕上がるはずがないやんけ!!」

と鶏大工に言われたのを思い出したからです。
鶏大工って?何だ???
解る人には解る話なのです。

すみません・・・・・・

目標達成はどうなんだろ?
自分じゃわからないや・・・・・

熊本〜大阪への往路は初めてのジェットスター。

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復路は博多まで新幹線。

大阪では現場で作業をして美味しいものを食べて
美味しいお酒を飲んで
楽しい時間が次から次にやってきて
毎晩いつもバタンと布団に入ると3秒で寝る毎日。

ということで大阪での写真がない・・・・・・

最近の仕事は野点傘の修理の依頼や大阪でお会いした方からの大傘の依頼だったり。
いつものことで材料の手配が難しかったり納期の問題だったりと・・・・

いつものことなのでいつものように
目の前の問題を一つ一つ解決していこうと思います。

じゃないと未来の問題は解決しないよね。

野点傘の張替や修理の依頼があるのですが
海外で作られた和傘の形をした傘が大半を占めています。

もちろん外国製でも日本製でも見積もりはするのですが
外国産の野点傘だと見積金額の方が購入金額より必ず高くなるの場合がほとんどです。

ということは外国産の野点傘だと修理するより新しく外国産の傘を購入した方が安いのです。
でも海外製の野点傘を修理して張替えたこともありますよ。

今回の野点傘の修理の傘は国産品ではなく海外製でした。
お客さんは野点傘が必要だとのこと。

お客さんとお会いして修理と張替の見積もりをしました。

いつも海外製の野点傘の見積もりについて提案するときには気を使います。
お客さんは海外製の野点傘だと知らない場合ほとんどだからです。

「この野点傘は残念ですが国産品ではなく海外製です。
 この野点傘の購入金額は3~4万円くらいでボクが修理して張替すると
 購入金額より高くなってしまいます。
 同等品を新しく購入しても同じ様に破れたり破損すると思いますし
 海外製だと交換部品と同じ部品供給ができない場合もあると思います。
 国産品だと長く使えて部品の供給もできますし修理は和傘職人がいるかぎり修理はできます。
 どうしましょうか?」

と説明します。

お客さんが日本製と海外製の違いが解らないようだったら
細かい日本製と海外製の傘の違いを説明します。

「寿司職人が握るお寿司と回転寿司」
「鰻屋さんの鰻とファミレスの鰻」

で例えるとほとんどのお客さんが納得されます。
もちろん回転寿司とファミレスの鰻が海外製の野点傘ですよ。

これは寿司職人さんの握るお寿司や鰻屋さんの鰻を食べたことがないと解らない話で
回転寿司とファミレスの鰻しか食べたことがない人には伝わらない話。

かと言って回転寿司やファミレスの鰻や海外製の野点傘を否定しているわけではありません。
それでいいと言う人もいるのが世の中です。

モノが溢れている世の中なので
その世の中をひっくり返そうとはボクは思いません。

ちょっとだけ今日の事。

午前中は買い出しとiPhoneの機種変更へ。
妻のサッコと息子のシュンペイはお買い物へ。

iPhone6に機種変更しようとしたのですが売り切れ・・・・・
予約してくださいとの事。

これで2度目です。

なんじゃそりゃ。

山鹿でiPhone6を使っている人を見た事はないんだけどなぁ・・・・・

まぁいいや。

お昼ご飯を食べながら家族会議。

家族会議の結果は
作業場のメンドに藁を詰めるために家族で藁を束ねることに。

これって何ていう名前なんだろ?

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サッコが藁を束ねて
ボクがザクっと束ねた藁を切って
シュンペイがはみだした藁をハサミで切り揃えて
メンドにつめる藁をつくりました。

作業が終わると
息子のシュンペイが

おやつを準備してくれていました。

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うれしいよね。

んで、家族会議でシュンペイが提案して案件が成立した

「とうちゃんと2人で水辺プラザに行きたい」

という案件を実行して自宅に戻って晩ご飯。

今日の晩ご飯は焼肉。
お風呂上がりの焼肉は美味しかった。

あともう一つの家族会議で提案された
「サッコと2人で遊びたい」
という案件も晩ご飯の後に実行。

午前中の買い物で買ってきたコロコロコミックの付録のスゴロクで遊んでいました。

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遊んだ後はテレビで「世界の果てまでイッテQ!」を見るサッコとシュンペイ。
ボクはブログの更新。

長くなっちゃたけど
そんなこんなの最近の事。

明日は三段傘の仕上げと舞踊傘の採寸。
久しぶりに休んで気分転換できたのでがんばります。

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野点傘の修理と張替

野点傘の修理と張替が終わりました。

お客さんに見積書を郵送したのが2012年6月26日だから約1年お待たせしました。

作業内容を公開します。

まずは張替をする傘の詳細を説明しますね。

轆轤(ロクロ)の目数が70軒あり傘骨の長さは三尺五寸と大きな野点傘です。
和紙の色が合っていないところや、補修したあと、
傘骨も修理した箇所が見られて
和紙の風合いからすると
そんなに古い傘ではありませんでしたが
何度も使用している感じでした。
傘が転倒したようで傘骨が15本折れていて補修は不可能な状態でしたので
痛んだ箇所を全て修理して張替をしました。

それでは作業の工程です。

まずは、カッターで傘骨から和紙を切り取りとります。
切り取ったあとは、傘骨に和紙が残った状態になるのですが、
その傘骨をお湯につけておくと、和紙がきれいに剝離するので
残った糊などをきれいにして、張り直せるように準備をします。

野点傘の張替には野点和紙が必要です。
野点傘のために特別に漉かれた和紙です。

野点和紙を漉かれてある方に電話をかけたところ廃業されたのことで
材料の準備で困っていたのですが、
岐阜の和傘製作所の株式会社坂井田永吉本店の坂井田さんに相談したところ
快く材料をわけてくださいました。

この場をかりてお礼申し上げます。
ありがとうございました。

和紙の準備が整ったので、骨折した傘骨を修理します。
話が蛇足しますが
「骨を折る」という言葉は傘屋さんの言葉だそうですよ。
他にも和傘に関する言葉ってたくさんあります。

また機会があれば紹介しますね。

骨折した傘骨を継ぎます。
この野点傘の傘骨は孟宗竹のようですが
ボクは隣町の八女の竹材店から購入してきた真竹のモトを使って修理しました。

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端折の所はこんな感じで骨折していたので
新たに製作した傘骨で壊れた傘骨を継いで修理します。

製作した傘骨
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こんな感じで傘骨を継ぎます。
傘骨を継いだら和紙で補強します。
人間の骨折で例えると和紙はギプスですね。
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ウチのウラにも竹林はあるのですが今回は竹材店から購入した真竹を使用しています。

壊れたところは糸でも修理します。
この糸は畳をつくるときのイグサを織る?のに使用する糸です。
すごく丈夫な糸です。
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修理が終わったので
次は「つなぎ」という工程です。
片撚りの木綿糸で傘の外側の骨「親骨」と内側の骨「小骨」を組み立てます。

傘骨を修理した所がまだ新しいのですぐにわかります。
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それから傘屋さんらしい作業の「張り」という作業です。
野点和紙を張っていきます。
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それから「天井張り」という作業です。
傘の最上部に和紙を張るのですが、
「張り」の作業と同じように平たく張ると傘の開閉が出来ず
無理に開こうとすると破れてしまいます。
建築でいうトイのように骨と骨の間に溝ができるように張っていきます。
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張り終わったら傘を畳み
糊や柿渋を使って次の工程のシタゴシラエをしておきます。

次の作業は和紙に植物性の油を含ませて天気のいい日に干します。
「天日干し」という作業です。
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待つのも仕事なのです。

天気が良くても天日干しの準備ができていない時は
「天気がもったいないなぁ」
といつも思います。

天日干しの次は「漆がけ」という作業で外側の親骨の上だけに漆を塗装します。
昔は漆をつかっていたようですが、
ボクはカシューという漆系合成樹脂塗料を使用しています。
昔は漆場という作業場があったそうですよ。
九州の傘屋さんに聞いた話によると漆場には
漆に埃が混入しないようにいろんな工夫がされてあったそうです。
この漆がけという作業は何度しても緊張する作業です。
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次は「糸飾り」という作業です。
「かがり」とか「糸かがり」とも呼ばれています。
下轆轤(手元轆轤)のほうから作業を進めます。
作業途中の写真ですが赤と黄色の糸が新しいのがわかります?
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この「糸飾り」という工程は
補強の意味があります。
建築でいうスジカイですね。

和傘の種類にもよるのですが、
この「糸飾り」がないと赤ちゃんの首がすわっていないような状態で
傘全体がぐらんぐらんと不安定な状態です。

先人達の「知恵」ですね。
敬服するしかありません。

この作業は順番を間違わなければ誰にでも出来ます。
蛇足ですが、
去年の夏にどうしても海に遊びに行きたかったので
時間短縮のためにウチに遊びに来てた友達に手伝ってもらったこともあります。

和傘の作業に使う針は尖っていなくていいので全ての針の針先を折っています。

下轆轤(手元ロクロ)は欠けや漆の剝離などがなかったので修理をする必要がなかったのですが
汚れを落としたのでピカピカになりました。
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継柄と木柄は漆が剝離していたのでカシューで塗装しなおして
真鍮や銅製の石突は磨いてピカピカになりましたよ。
藤は切れていたので巻き直しました。
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こんな感じで作業終了です。
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あとは修繕した日付が入った袋にいれて納品。
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野点傘は和紙が張ってあるので破れることがあったり、
今回のように風で倒れたりして骨折したりします。
和傘は繊細なつくりなので壊れることもありますが壊れにくいモノです。
和傘が壊れることがあっても何度でも修理が可能です。

このブログを読まれている方は
「和傘 張替」や「番傘 張替」「野点傘 修理」とか「張替」という
キーワードで検索されているようなので
ボクもGoogleで検索してみました。
スクリーンショット 2013-05-16 19.12.05
ネット上では

「和傘は修理可能です」

「和傘は修理をするより新品を買った方が早くて安い」

という製造者や販売店がありました。

「和傘は修理するより新品を買った方が早くて安い」
という販売店は自店で和傘を製作していないということはわかります。
商品を仕入れて販売している販売店なんでしょうね。

「和傘は修理可能です」
という販売店や製作者は
張替や修理は予算や材料や納期の問題があるので
「和傘は修理可能です」としか言えないのは、ボクには理解できます。

今回の野点傘の張替と修理はお預かりしている期間が1年という長期間でしたが
「新品を購入したほうが安い」という金額ではありませんでした。

傘の破損具合によっては新調と同じくらいの修理代金をいただく場合もありますが
それでもお客さんから張替や修理をしてもらいたいという依頼があります。

ボクは

「和傘は修理するより新品を買った方が早くて安い」

とお客さんに言ったことはありません。

修理で預かる期間が長期間だったり、修理費用が新品とおなじくらいの代金になっても
修理をするか、修理をしないかを最後に決めるのはお客さんだし

修理をするかしないかを販売店や製作者が決めてしまうことは
和傘の世界が無くなってしまう方向に進んで行くことだと思います。

和傘をつかうのは和傘製作者でも販売店でもなくお客さんです。

傘屋 崇山 Kasaya Souzan では他店購入分の修理、張替は受付していません。
和傘の修理や張替等の相談はまずは購入された販売店へご相談ください。

購入した傘屋さんが廃業されていたり
思い入れのある和傘についてはお話をお聞きした後に
傘を見せていただき、診断した後に
見積もりを提案させていただき、修理や張替の受付をしています。

お問い合わせはこちらからどうぞ。

ムカデと畑と和傘の事

それではいきます。

・ムカデに噛まれた。
昨日の深夜、妻のサッコがムカデに噛まれました・・・・・
これで三回目です。

ムカデに噛まれた時の対処法。
三回目となるとさすがに学習してます(笑)
ムカデに噛まれてからすぐに熱いシャワーで洗い流して
シャンプーで何回か洗い流します。
ムカデの毒はタンパク質性の酵素毒らしく、熱に弱く43度以上で毒が分解されるそうです。
洗い流したあとは、準備していたムカデ焼酎で何度か消毒しました。
結果は・・・・
かなり効果がありました。
逆にムカデに噛まれてやってはいけない事は
「冷やす行為」
冷やすと腫れます。
痛いみたいです。
病院に行かないと症状が治まりません。
妻のサッコが経験済みです。
本当です(笑)

・有機肥料をもらった。
汚泥肥料で軽トラック一台分くらいは頂いた。
広さが10坪くらいの小さな畑で野菜をつくっています。
肥料は汚泥肥料と生ゴミのリサイクル堆肥とカルエース
それからすこしの米ぬかを肥料にして小さな畑をやっています。

肥料もそうなんですけど、循環する生活が理想ですね。
肥料やゴミだけじゃなくて、
これを読んでいる人のうれしいなぁって事が
ボクのうれしいなぁになって
ボクのうれしいなぁが他の誰かのうれしいなぁになって・・・・・
うまく循環する事を考えていると不幸にはならないんじゃないかな。
循環といえばもちろんお金も大切なんだけどね(笑)
頭の中の話と現実は別だけど。

和傘を使ってなにか循環することをつくることができたらいいな。

えーっと次は最近の和傘の事を。

・別誂の傘が出来た!
かっこいいのが出来ました!
和傘全盛時代に流行ったであろうデザインをリメイクしました。
黒にするか赤にするか悩んだけど、贈答する方のイメージが赤だったので白地に赤で製作。
写真撮影は終わっているのですが、9月にはいってにサイトで公開します。

・野点傘の修理、張替
えーっと隣町の市役所より依頼があって簡単な見積もり後の連絡待ちだったんだけど
返事があったのでこれから点検と再度見積もり。
実際に使用する野点傘で一番大きな寸法だと思います。

アクロス福岡での展示
八女市の伝統工芸品と一緒に展示して頂いています。
和傘を展示しない?って事で
日傘や博多献上柄の番傘等の4本の山鹿傘を預けました。
ボクの製作する和傘は八女手漉き和紙を使用しています。

さー次のダンドリをしなきゃ。

土曜日、日曜日、月曜日

をこんな感じで過ごしました。
それではいきます。

土曜日
午前中に野点傘張替・修理及び新調の見積もり終了。
あとは、お客さんより連絡待ち。
天気もよかったので、外でお昼ごはん。
準備の時間に庭木をつかってブランコをつくった。

日曜日
妻のサッコがタケノコの塩漬けに挑戦するとの事。
タケノコを裏山から採って来た。
火をおこしてアクヌキ。
タケノコは採りたてが一番美味しいと思う。
以前撮影した写真ですが
こんな感じ。
じゃーん。

米ぬかがなかったので、山鹿市内へ米ぬかを調達に。
途中、車のラジオで母の日だと知る。
んで、ホームセンターでまな板を買ってサッコにプレゼントしました。

それから野いちごを採りに裏の林へ。
アザミがたくさん咲いてた。
アザミってチクチクするんだよね。

ヘビがばっちり登場しそうな場所だったので、
ヨモギやアザミを採って一旦帰宅して作戦会議。
妻のサッコがヨモギと山椒で蒸しパンを作るんだって。

ごはんを食べて作戦会議の結果、息子の峻平と自転車で散歩。
んで、購買店でスプライトを飲んで休憩。
出発するとヘビ発見!
二人でそっと見守る(笑)
最近はヘビや蜂をよく見ます。

それから散歩の途中でたくさんの野いちご発見!
二人で興奮してると、
「家に戻って来て」と携帯電話が鳴る・・・・・
なんだかお客さんが来られたとの事。
戻ってその男性の方とお話していると、
一ヶ月前に茨城を自動車で出発して全国各地の手仕事や伝統工芸について勉強しているそう。
和傘にも興味があるらしく、作業行程等を簡単に説明していると
「無理!」と苦笑いしてました。
和傘をつくってみたかったのかなぁ?

こういった方が1年間で何人かウチを訪ねて来られます。
そういえばこの前はわざわざ東京から自動車で来られたという方もいらっしゃいましたよ。

んで、
もう一度、家族で野いちごを収穫へ。
結構な上り坂だったので、一人で奮闘。
帰り道で子供でも採れそうな場所にある野いちごを見つけたので
そこは峻平と二人で収穫。

採った野いちごはジャムに。
アイスクリームに乗っけて食べます。
あっそういえば、庭にミントもある。
いやっほー!

草ムラに入ったので、体がかゆくなったので明るいうちにお風呂へ入る。
明るい時間にお風呂にはいるのって贅沢な感じがするのはボクだけ?
夜は、AppleTVでレンタルしたSpy Kids 4を観た。
そんなこんなで休日終了。

月曜日
熊本市内へ行ってきました。
なんとなく気になっていたので、
観たかった映画『SHAME-シェイム-』を観てきました。

観た後は何となく面白かったなぁって感じだったんですが、
上映後、何気にパンフレットを観たらピタッときました。
面白かったです!
娯楽映画でもドキュメンタリー映画でもポルノ映画でもありません。
こういう映画をたくさんみたいです。
良い作品だと思います。

それから
日傘の修理が終わりました。
木柄の取替です。
基本的に他店購入分の傘の修理は受付けていません。
洋傘だったのですが、勉強になりました。
勉強にはなったのですが、きれいな赤字(笑)
いやっ笑い事じゃないって!


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