3時間とか4時間で

座ってナンボの仕事をしているのですが
飛行機や新幹線や自動車を使って出張に行く時もたまにあります。

出張の時には目的地に3時間や4時間くらいで到着する便利な世の中だなぁ〜
といつも思っています。

しかも日本中へ移動可能。

もちろん便利なモノってお金がかかって

「時間をお金で買う」

っていう感覚はわかっているのですがお金で買えないモノっていうのも間違いなくありますね。

3時間や4時間という時間は仕事ではあっという間に過ぎてしまい
ボクは1人で仕事をしているので3時間や4時間で出来る仕事の量はとても少しで

「なんだかとても効率の悪い仕事をしているんだなぁ〜」

と出張での移動が終わるといつも感じます。
きっと1人で仕事をしている人はみんな同じ感覚なんだろうけど。

3日前の日曜日に思い切って仕事をサボって久しぶりに釣りに行ってきたのですが
とてもいい気分転換ができました。

「思いを切る」

って意外と難しいのですが思い切って海に釣りへ行って本当に良かったです。

最近の仕事のこと。

番傘を納品しました。

あと、日傘。
材料の関係で次回の製作は未定です。

写真ではわかりにくいのですが番傘や日傘は柄竹を虎柄にしているのが特徴です。

演目「雪」で使われる舞踊傘。
過去のエントリーで何度か紹介した舞踊傘です。

最近もなんだかんだと慌ただしい日々が続いています。

がんばれオレ。

そんなこんなの最近のこと。

A photograph is taken by iPhone and Sony DSC-RX100.

雪の傘と黒蛇の目

演目『雪」で使われる舞踊傘を納品しました。
過去のエントリーでも紹介していますがロクロという木工部品が特徴的な舞踊傘です。

納品も終わり安心していたのですが
同じ演目「雪」で使われる舞踊傘の再製作依頼でうれしい悲鳴。

黒蛇の目(者)の納品も無事に終わって安心しています。
特に問題もなく納品完了。

先鋒から電話で連絡があり

「お支払いの件なのですが・・・・」

と歯切れの悪い言葉を聞いて嫌な予感が一瞬したのですが
こちらの事情を伝えると了承してくれて
お互いの意見が食い違うことなくお互いの意見が無事に着地してよかったです。

来春?にサンフランシスコ公演が控えているそうで
その際に使用する舞踊傘の打ち合わせをしました。

最近は納品が遅れ気味なので慌てずに急いでがんばります。

All photograph is taken by Sony DSC-RX100.

最近納品した舞踊傘

・黒蛇の目(紗)

「将門」という演目で使われるそう。
見本品を送ってもらいメールと電話で打ち合わせをして製作。

納品が終わって安心していたら別件で寸法違いの黒蛇の目(紗)の製作依頼がありました。
別に油断していたわけではないのですが結構びっくりしました。

・黒ぼかし(紗)

黒でぼかした舞踊傘は「鷺娘」という演目がよく知られているのですが
「雪」という演目でも黒ぼかしの舞踊傘が使われるそう。

「鷺娘」は単色での糸飾り(白)なんだけど「雪」の演目で使われる舞踊傘は
流派?によっては5色だったり単色だったりするらしいです。

なんだかややこしいですね・・・・・

納品は無事に終ったのですが別件で寸法違いの黒ぼかし(紗)の製作依頼がありました。
こちらも油断していたわけではないのですが結構びっくりです。

・沖縄の傘

過去の請求書とブログのエントリーを調べてみると1年に1度製作依頼をいただいています。
今回は納品期日が厳しい感じだったので新調をあきらめて見本品の在庫を納品。
様々な寸法の紺日傘を納品したのですがどんな踊りなのか見てみたいです。

これで在庫なし・・・・・

・番傘

ロゴや文字のレイアウトはボクが担当して
絵入れは妻のサッコに時給1000円で依頼。

納期にも間に合い無事納品完了。

・三段傘の修理

久しぶりに三段傘を修理しました。

舞台で使いたいということで修理というよりほとんどの部品の交換と張替で新品同様になりました。
あとは先方が生地をつけられるということで無事納品完了。

・黒ぼかし(紗)

演目「鷺娘」で使われる舞踊傘を製作しました。
今回は仕上がりが思ったより上手くいかなくて少しヘコんでいました。

ヘコんでいても時間は戻ることはないのでヘコんでいる暇はありません。

仕上がりが思っていたより上手くいかなかった理由が理解できたので
仕上がりが思っていたより上手くいかなくて少しヘコんでよかったです。

今のボクにできるこれ以上にない最高の舞踊傘が製作できたので
次はもっと最高な舞踊傘が製作できると信じています。

All photograph is taken by iPhone.

「雪」のぼかし傘

演目「雪」のぼかし傘を製作しました。

「雪」の演目で使われる舞踊傘は蛇の目傘のぼかしが使われるそうで
流派?によっては様々な色の蛇の目傘が使われて糸飾りの色も様々あるそうです。

過去のエントリーでも紹介しましたが
「雪」の演目で使われる舞踊傘はロクロに特殊な加工がされてあります。

今回の納品は時間がなく色の打ち合わせはなし。

「色は吉田さんにお任せします」

ということで製作したのですが
少し黒が強いかな?と心配だったので納品後に先方へ確認すると

「今回は紺蛇の目ですが雪の演目は黒蛇の目なので少し暗いくらいでバッチリです。
でも他の演目で使う紺蛇の目だったらもう少し明るい紺の方がいいと思います」

とのこと。

なんだかややこしいですね・・・・・・・

実は製作前に電話で打ち合わせをしたのですが
納期や色や寸法などを再確認をしていると
先方の勘違いで納期が1ヶ月違っていた様子。

今回の製作依頼については数ヶ月前にあったので
ある程度のダンドリはしていたのですが
慌てて納期までの20日間で行程表を作成すると
納品期日までの納品はかなり微妙な感じ。

もちろん在庫の傘もなく製作時間が限られているので
悩みましたが先方も困った様子。

「なんとかします」

と返事をしたので無事に納品が終わって安心しました。

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「あやめ」

「あやめ」という演目で使われる舞踊傘を納品しました。

写真では色が伝わりにくいのですが
紫に赤みがかった色です。

「あやめ」を漢字で書くと「菖蒲」ですが
「菖蒲」は「しょうぶ」とも呼び菖蒲色(しょうぶいろ)という日本色もありますが
あやめ色はしょうぶ色とはまた違った色になります。

なんだかややこしいので本より直接引用。

あやめいろ「菖蒲色」

菖蒲色と表記された色名には
「しょうぶいろ」と「あやめいろ」と2とおりある。
サトイモ科の菖蒲(しょうぶ)とアヤメ科の菖蒲(あやめ)が
昔は区分されないまま同じ漢字があてられたからこうなってしまったのこと。
襲(かさね)の色目に「しょうぶ」の色目があり表青、裏紅梅とされてあるから、
色名としては「しょうぶ」のほうが古いが、
「あやめ」は「しょうぶ」の古名とのことなので花の名前としては「あやめ」が古い。

江戸時代には「あやめ」の音が美しいことからこちらが好まれるようになり、
菖蒲には「あやめ」の名前がよく選ばれるようになった。

もちろん表す色も違ってくる。江戸後期の染色の色や文様の手引き本には、紫系の染色で
「藍がかちたるを桔梗といい、赤みがかちたるを菖蒲(あやめ)といふ」と説明されている。

平成25年5月31日発行 新版 色の名前507(P.232)より   著者 福田郁夫

色見本を製作して先方と打ち合わせをしたのですが
ボクが思っていた色よりも濃色の見本を先方が選んだので
理由を尋ねてみると

「舞台では濃色の方が綺麗だと思ったからです」

というお返事をいただき納得できました。

「鷺娘やの演目のように
 演技中に雪が降っている場面があるからボカした感じの傘を使うのですか?」

とさらに先方に聞いてみると

「あやめ」という演目に使われる舞踊傘は
昔は蛇の目傘で演技していたらしく
蛇の目傘からボカした感じの舞踊傘になったのは
長唄が音楽でいうとオーケストラのような感じで
ハッキリとした図案の蛇の目傘よりボカした舞踊傘の方が綺麗だということで
「あやめ」の演目ではボカした舞踊傘が使われるようになった。

という返事をいただき
とても勉強になり感心しました。

納品は無事に終わったのですが
はじめて使った色で製作者としては少し心配だったので
先方に電話で確認してみると

「ベリーグッドです」

というお言葉をいただき安心することができました。

江戸時代には「あやめ」の音が美しいことからこちらが好まれるようになった

と直接引用した本にも書かれてあるけど
目に見えないモノに対しての感性が豊かな方には憧れますし
そういう人になりたいです。

webサイトでも写真を紹介していますので気になる方はこちらよりどうぞ。

All photograph is taken by Sony DSC-RX100.

「雪」

「雪」という演目で使われる舞踊傘を納品しました。

どんな内容の演目なのかは勉強不足で知らないのですが
演目中に雪が降っているという場面があるらしく
黒の蛇の目傘に雪が降り積もっている様子の舞踊傘です。

雪が降り積もっている様子の舞踊傘では
「鷺娘」
という演目がよく知られてあるのですが
今回製作した「雪」の舞踊傘は「鷺娘」で使われる舞踊傘よりも
天ロクロ(傘の上部の部品)が長く
演技中に閉じた傘の上部の長い天ロクロを握って演技する演目らしいです。

webサイトでも写真を紹介していますので気になる方はこちらよりどうぞ。

All photograph is taken by Sony DSC-RX100.