舞踊傘の柄竹交換

Twitterではつぶやいていたんだけど
舞踊傘の柄竹の交換の依頼を受付して無事に納品が終わりました。

舞台で使用する期日が迫っていてお困りの様子だったのですが納品が無事に終わってよかったです。

柄竹を交換した後の舞踊傘。

おーなんかいい感じで写真が撮れたぞ。

この写真の傘はボクが製作した舞踊傘ではありません。

ボクは柄竹を交換しただけです。
ウソじゃないです。
本当です。

まぁさておき。
舞踊傘の柄竹交換の話。

柄竹っていうのは和傘の部品のひとつで和傘の持ち手で、
竹製だったり、大きな野点傘は木製だったりします。

まずは、女竹(メンチクとかメダケとかシノと九州では呼ばれています)を準備します。
準備の様子はこのエントリーで紹介。

竹って節のところであっち向いていたり、こっち向いていたりするので
乾燥させて
熱を加えて真っすぐにします。
こんな感じ。

ちなみに写真に写っている矯木という手道具で竹を真っすぐにします。

この作業はカンテキと言ってちゃんとした専門の職人さんがいて
普段は大分のカンテキ職人さんにお願いしています。

実際の作業現場はすごいですよ。
ゴーっとガスで熱を加えて大きな矯木で長くて節々で曲がった竹をグニャグニャと矯正。
職人さんは太い竹から細い竹まで油抜きしてあるさまざまな竹をカンテキをしています。
真っすぐになった竹を確認している職人さんの目がかっこいいです。

職人さんに聞いた話では弓矢や釣り竿を製作するときは
熱を加えて矯めるだけではなく竹に重しをぶら下げて真っすぐにするとか
聞いた事があります。
すごいよね。

んで、真っすぐにした竹の皮を剥ぎます。

製作する舞踊傘の柄竹は竹の皮がついたままですと
塗料や接着剤が乾燥した後に剝離するので竹の皮を剥ぎます。

あっそれから和傘の傘骨を製作するときにも竹の皮を剥ぎます。
和傘は竹でできた傘骨の上に糊や塗料を使用するので竹の皮を剥ぎますね。

傘屋小刀を使って、シァーっと竹の皮を剥ぐのですが
シァーっとうまく出来るようになるまでには
気持ちの悪い音と共にすごく親指が熱くなって痛い思いをしてました。
コツさえつかめば誰でも気持ちよく作業できます。

竹の皮の写真。

それから、カシュー塗装の下地処理をします。

んで、カシューで塗装して木製のハジキや藤や石突を取り付けて完成です。

この写真の柄竹は女持ちの和傘の柄竹。
交換した舞踊傘の柄竹と一緒に製作しました。

製作日数は乾期でも最短で4日はかかりますね。
それに出来上がった柄竹を交換してまたロクロ付近を和紙で補修したりカシューで塗装したら、
プラス2〜3日間は製作日数がかかります。
これが一本の舞踊傘の柄竹の交換です。

柄竹の交換は手間がかかり面倒ですし、
利益の事を考えると出来ません。

でもね、困っているんですよね。
どーしても和傘が必要な人が。

誰かが、なんとかせんといかんよね。

ボクがどうにもできないときには、
数少ない和傘職人さんがどうにかするしかないし、
その数少ない和傘職人さんたちがどーにもできないときは
和傘の世界がなくなる時だと思う。

ちなみに、このお客さんは
その数少ない和傘職人さんたちをまわりにまわって
ボクのところにやってきました。

その話は長くなるのでまた次回ってことで。

All photograph is taken by iphone.

ボクは基本的に他店購入分の修理、張替は受付していません。
和傘の修理や張替等の相談は
まずは購入された販売店へご相談ください。

購入した傘屋さんが廃業されていたり
思い入れのある和傘についてはお話をお聞きした後に
傘を見せていただき、診断した後に
見積もりを提案させていただき、修理や張替の受付をしています。